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ep.1 彼女の柔らかい胸と固い価値観


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なぜこんなに天地は美しいのだろう。そうだ、ここではなにもかも…生きているからだ!―火の鳥 鳳凰編
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彼女の胸は柔らかくて。
合わした手と手。
繋がる点と線。

彼女の細い指先が
火の鳥のカサつく唇をなぞる。



もう、あれこれは面倒だから笑おう。
そしてまた会おう。
いやもう会えないか。





これ以上痛みを覚えたくないから。

そして熱くなりすぎてはいけないから。







某日



「帰る所ですよ。」



彼女と出会ったのはいつもの街だった。



この日火の鳥は背広魅了師会の仲間、
役人さんとストに。

最近はめっきり地蔵しなくなっていた。
いつだって練習はやりたい事を上達させる。

あとオープンへの拘りも無くなっていた。
どれだけ自然に話しかけられるか?
ガンシカだった場合でもどうやって笑わせるか?
肩の力を抜いて優しくつっこみ役に。
ツッコミュニケーション?
これはダサいから辞めておこう。



「いやいや、今何も無い所でつまづいたよね笑?」

「なんですか笑?しつこいですね。」



2人組に声をかけていた。
アパレル風のオシャレな2人。

はじめはガンシカだった。



「ガンシカはコミュニケーション」



火の鳥のスト師匠、野生のプリンスの言葉。
教えてもらったというよりは、
最近彼の真似をしている。
お陰でストでの成功事例は増えた。
でも一度詳しく彼のナンパ論を聞いてみたいとも思っている。



彼女達は2人で飲みに行き、帰宅する途中だった。
我々も帰る時間が迫っていたので、
結局番ゲのみで終わる。

ライダースにサルエルパンツ、
センスの良いスニーカーを履く彼女と交換した。



そしてもう1人の彼女からは番ゲを拒否される。
彼女も同じく着こなしのセンスが良かった。
そして単純に可愛かった。



「アパレルだよね?お疲れ様。」

「いえ...違います。」



全くこちらに興味の無い返答。
その後も少し話そうとするも、終始早く帰りたそうな彼女。

今度4人で寿司デートをしようという事で解散した。



「火の鳥さん、あれは死番になるかな?」
「難しそうですね.....」





終電に乗った。

電車は空いていたけど、敢えて立ちながら揺られた。



さっき話せなかった彼女の、
あの表情は何だったんだろう?

何故かとても気になった。

イヤホンから流れる音楽も聞こえないほどに。
外の景色も目に入らないくらいに。



彼女の事をずっと考えながら、
気付けば最寄駅に着いていた。



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「役人さんすみません。」

「大丈夫。アポにはつきものだよ。」



意外にもすぐにアポを組む事ができた。
食い付きがあった訳ではない。
ただ寿司を食べられるなら。
ご馳走すると伝えていたので、本当にそれくらいの理由だったんだろう。


その証拠に彼女達は30分遅れてくる。
そして全く悪びれた態度はなかった。
少し腹がたつ。

一見では絶対に入らない様な、ボロボロな寿司屋に入った。



2人は23歳。同級生。
田舎は遠い所で大阪で再会し仲良くしている。
共に彼氏はいない。



寿司を少し頼み色々な話をする。
担当を決める為にゲームを。
やはり食い付きはない。

まだ火の鳥が番ゲした彼女が、役人さんに対して興味があるか?



消去法という形で火の鳥は、気になっていた彼女の担当となった。



寿司屋をすぐに出てもう1件近くのバルへ。
ここで仕上げてセパする。
我々の今夜の作戦だった。

「私はもう誰とも恋愛しないと決めてるんです。」

4人の会話から徐々に2人の空間へ持っていく。
いつものやり方。
先程よりは話しをてくれるが、
彼女はまだまだ素っ気なかった。






話を聞く。
価値観を探る。
恋愛の話を。

するとわかった事が。
彼女のこれまでの多くはない恋愛の相手は
皆αと言える様な相手だった。



プロのスポーツ選手や芸能人、
有名音楽家など。
ただどの関係も長くは続いていない。



そして彼女は写真家を目指し挫折していた。
今は別の仕事をしている。



「彼氏いない間、何も無かった訳じゃないでしょ?」

「言い寄ってくれる人はいますよ。でも好きになれないんです。」

「付き合ってなくても遊んだりはするだろ?」

「私は付き合った人としか遊ばないです。。自分から好きになった人としか付き合った事がないですし.....。」



彼女の容姿は綺麗だった。
いやどちらかと言えば可愛いらしい。

たくさんの男が手に入れようと列をなし、
彼女が惚れた相手は皆手に入ったのだろう。



少し怖気付いた。
ただのサラリーマン火の鳥が魅了できるだろうか?
聞かなければ良かったかも知れない。



「撮った写真見せてよ。携帯に入ってるの?」

「それ皆言いますね。嫌です。」



彼女は溜息をついた。
火の鳥は彼女にとって、たくさんの言い寄ってくる男の1人にしか見えていない様だった。

セパレート

役人さんから合図。
そっちは良い感じなんだろうか?
こちらは全然駄目です。

「今から別々でデートしよう。終電までね。
後30分くらいか。」

火の鳥が言った。
もちろんグダる。

「大人なんだから大丈夫。散歩しよう。ほら行くよ。」

役人さんが言った。
担当の女の子が、
火の鳥の横にいる彼女を心配そうに眺めた。

「こっちは大丈夫だよ。いってらっしゃい。」

彼女が言った。






店外へ。
意外とあっさりセパレートする。
役人さんと女の子が手を振り歩いていく。

残された火の鳥と彼女。
横目に見るとまた溜息をついている。



全くイメージできなかった。
この後彼女に勝てる方法は?



ビルの間に吹く風が、
いつも以上に強く感じた。



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「前世って信じますか?」



15分だけカフェに行こう。
嫌々ながらついてきてくれる。
終始小さな腕時計で終電を気にする彼女。



彼女はスピリチュアルなものを大切にしていた。
前世でも出会っている様な、運命の相手を探している。
そう言っていたと思う。



「絶対この人だって思っても、違うんですいつも。」



2人きりになると少し饒舌になった。
価値観がどこかアーティストっぽい。



「常に自分の価値観を疑えって言葉知ってる?」

「いえ.....」

「運命の相手を探すのはやめにしたら?大事なのはタイミングだよ。」

「はいはい皆そう言うんです。私は火の鳥さんと進展していきませんから。」



火の鳥の思考は最悪だった。

どうしても彼女の興味はこちらに向かない。
結果は出そうにもなかった。



ノリだ。
そうだノリでいこう。
敢えて軽く。
食い付きはないけど駄目元で。



店を出て歩く。
誘導する。
ホテル街の方へ向かった。
するとすぐに彼女は気付いた。



「ちょっと。。帰ります。」

「まあまあまあまあ。」

「本当に帰ります、、ありがとうこざいました。」



彼女がタクシーを止める。
また失敗した。
最悪だ。



「火の鳥さんって変わってますね。」



彼女がタクシーに乗り込む直前に言った。
えっ変わってるのは君の方だろ?
言うのをやめた。






「あなたは私が欲しいの?それとも難しい女を攻略したいの?」






衝撃の一言。
何も言えなかった。
そして図星だった。



火の鳥はこの子を物に出来たら自信がつく。
そんな思考に支配されていた。

そしてそれは全て彼女にバレていたんだ。






下を向いて俯いてしまう。
タクシーの窓を空けて彼女がこちらをじっと見てる。

火の鳥は彼女の目を見れなかった。



タクシーが発車する。
情けない顔をして立ち尽くす。
寒い。
本当に寒くて死にそうだ。













歩こう。
家に帰ろう。
暖かいシャワーを浴びよう。

役人さんに報告しなきゃ。
駄目でしたって。





ここから急にゲームが進展する。
携帯を取り出して連絡しようとした
その時だった。






「ねえねえあなたって本当は何者笑?」






火の鳥の腕にからみ付いてくる。
さっき帰ったはずの彼女が。




「えっ?」




「そういえば火の鳥さんの話聞いてなかったなって笑」




イタズラに笑う彼女。
一瞬の出来事で頭が混乱する。





「何者って、、ただのサラリーマンだよ。」

「絶対嘘。なんでそんな女の子の扱い慣れてるの?」








知らなかった。
そういう風に見られているとは。
たしかに最近よく女性に言われる。

ナンパを始めて半年弱。
気付かない内に火の鳥に初々しさは無くなり、
小慣れた雰囲気が出てきているのか?





「出会った時から思ってた。友達とも言ってたの。なんか特別な人だって。」
「警戒してた。何者だろって。でもさっきの表情は犬みたいで可愛かったよ笑」



「犬笑?俺は傷ついてたんだよ。」





いけている男としての空気或いはオーラを出す事。
それを意識してきた。
そして意識が無意識に変わっていたのかもしれない。



でもそればかりでもいけなかったという事か。








「演じないで。私はあなたと前世で会ってるかもって思ったんだよ。本当の火の鳥さんを見せてよ。」



「えっマジで?」








上手くいった成功事例から言葉を羅列する。
それは自分のルーティンが確立されてきたという事。
でもそこには感情がなかった。
コンピューターのように頭を回転させ、戦いに挑む。
上手くいくからまた繰り返す。







でも彼女には意味をなさなかった。
彼女は初めからこちらに興味をもってくれていたんだ。

それをわざわざ遠ざけたのは火の鳥の振る舞いだったのか。







何か身体の力が抜けた。
彼女は笑っている。








「ナンパばっかりしてるの?」
「そんな事ないけどたまにね。」
「なんでそんなに頑張るの?」
「わかんないけどやりたいんだよ。」






「私の事も抱きたいと思った?」
「....思ったよそりゃ。」
「抱きたいの?」
「抱きたいよ。」












「えっ?なんで敬語じゃないの?」













あぁそういう事か。
彼女は満足そうな顔をしていた。





女性はSっ気がある男が好きだという価値観。
でも価値観を疑わないといけないのは火の鳥の方だった。



彼女は全くそうではなかったのか。



でもさっきまでは、
そっちが敬語だったじゃないか。



















「........抱きたいです。」

「良い子ね。」





















LHへ。
彼女が誘導してくれた。



















彼女の胸は柔らかくて。
合わした手と手。
繋がる点と線。

彼女の細い指先が
火の鳥のカサつく唇をなぞる。



もう、あれこれは面倒だから笑おう。
そしてまた会おう。
いやもう会えないか。





これ以上痛みを覚えたくないから。

そして熱くなりすぎてはいけないから。
























「次はこのロウソクとムチで......」

「そりゃ長続きしない訳だ笑」





















「痛いっ熱いっ............すみません嬢王様。。」


















ずっとSだと思ってた自分。
この年になって価値観が変わりそうだよ。















ありがとう


ドキドキできたよ。


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コメント

文章力が憎いです……笑
読んでるときに文章力の高さに思わず笑ってしまいました(笑)高校生が何言ってんだって話ですけど笑

火の鳥ブログは一種のブランドですね。また更新楽しみにしてます。

いつか火の鳥さんともお話してみたいです(^^)

僕の探してる女性はまさにこれです!
Sの女性に会えた火の鳥さんに嫉妬します(笑)
ブログ最高ですm(__)m

おっと!これは新展開(゜ロ゜;ノ)ノ
不死身の火の鳥死す゜゜(´O`)°゜
第2章の始まりですね(^^)d
ありがとうぺチぺチできたよ!

忘年会ニアミス以来の絡みですが、
ブログ読んで興奮しましたw

フェニックス一輝(知ってますかねw)並の地獄からの生還!!とてもステキです笑

「良い子ね。」吹きましたwww

アホやろアンタ。

火の鳥ブログへの初登場、ありがとうございます(^o^)/

あの後、そんなSMチックな展開があったとは笑

まさに粘りの即ですね( ^ω^ )

はじめまして!

読んで、一言「なにこれ⁈」
火の鳥さんのブログはほんとに味ありますね‼︎

綺麗な言葉と素敵な文章だなーって思いました!
彼女はそれを汚したいって思ったんでしょうね。

今回も魅了されました。
ドキドキをありがとうございます!

ブログ更新ありがとうございます\(^ω^)/

残り、、、〇本ですねww

抱きたいです。←に吹きましたw

Sの女にはMになるんですね笑
勉強になります*\(^o^)/*

すごい逆転劇ww

答えはもっとシンプルだったのかもしれないですね(*^^*)

Re:

>フジいくん

いつもありがとう^ ^
今週はブログ地蔵やめてとにかく書きます。

Re:

>saiくん

S嬢好きでしたか笑
たまにはありですね。
ゾクゾクさせられますもんね笑

Re:

>ジョニーさん

ありがとうございます(^O^)/
死んでまた生き返ります笑

Re:

>ジェロニモさん

ありがとうございます^ ^
ニアミス以来ですね笑

フェニックス一輝すぐに調べます笑

Re:

>◯ニーさん

バレましたかww

Re:

>役人さん

その際はありがとうございました笑
言ってた秘密ってのがこれですww

後ついに今日ですね。

Re:

>FINさん

本当何これ?でしょww
今後展開あるので、ぜひ見てください。

Re:

>ルイスさん

ありがとうございます(^O^)/
大分汚れてますけどね既に火の鳥は笑

例の箱はよですよ‼︎

Re:

>まいこーさん

ありがとうございます^ ^
残り◯本です笑

Re:

>ロンブーさん

ありがとうございます^ ^
多分ロンブーさんなら
もっと簡単に勝ってたと思います。

Mになるべきかどうかはわかりません笑

Re:

>きゃりーさん

ありがとうございます^ ^

考えすぎでした。
シンプルイズベストですね。
さすがですm(__)m

興味深い子ですね(^-^)
価値観を変えれる人ってなかなかいませんからね。素敵な出会い、羨ましいです(^^)

Re:

>マニーさん

ありがとうございます^ ^
彼女とはその後も色々ありました笑

結果的に良い出会いだったと思います(^O^)/

卓越した文章力と感受性豊かな表現にいつも吸い込まれてしまいます。
ドMの鳥さんのブログ最近一番楽しみにしています。次回も待ってます。

Sっ子

うらやまあしぃぃぃ!!!

ほんと女の子って面白い。オープナーできっかけを作り、ルーティンを駆使して食いつきを上げホテルへ。
こんな事に慣れてしまって本質を見れていなかったのかもと反省してしまいました。

とても楽しく読ませていただきました。
腕にまとわりつくとこから最後の展開までドキドキ出来たよ笑
ありがとうございました

俺も抱きたいです。

難しい子ですね…僕だと全然食いつき感じない時って、こうしたら良い!って自分で決めつけちゃって結局うまくいかないことがあるんですが、落ち着いて相手のニーズを探る和みを立て直すのが最善でしょうか?

あと、タクシーから帰ったはずのその子が弾丸で戻ってきたっていうのは、見てないうちに開いてる窓からドゥルンッって出てきたってことですか?

Re:

>コボさん

ありがとうございます(^O^)/

まだドMとは言えませんが、
変化できるかもしれません笑

Re: Sっ子

>天☆画太郎さん

Sっ子好きですか?
一緒に探しに行きましょう(^O^)/

Re:

>右曲がりのダンディさん

ありがとうございますm(__)m

出会いひとつひとつにドラマがあって
ナンパって面白いですね(^O^)/

Re:

>五右衛門さん

良い子ね。

Re:

>PINKさん

食い付きない子とのやりとりはまだまだ課題です。
答えはひとつではないのでしょうし、まだ理解できていませんが、そんな子を落とせるのがナンパの醍醐味な気がしますねm(__)m
これからも失敗を繰り返して、掴んでいきたいと思います。

タクシーの件はその見解が正しいかもしれません笑

火の鳥さんとても好きです!
最後は笑いで落としにかからなくていいんじゃないですか?素敵な文章が安っぽくなってしまいますよ。

Re:

>かぎさん

ありがとうございます^ ^
安っぽくなってますか笑?
たしかに。
元々高くもないですけどね笑

ご意見ありがとうございます^ ^
また評価コメントください。

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